Indie Gemは、リリースを控える期待の作品群から、明日を煌めく原石のようなタイトルを発掘し、体験版を元に紹介していくコーナー!
『Darkenstein 3D』は、クラシックなファーストパーソンシューター(FPS)の『DOOM』や『Wolfenstein 3D』にインスパイアされたレトロスタイルのシューティング・アクションゲームだ。スペインの個人ゲーム開発者のRowye氏が手掛ける。
1940年、第二次世界大戦下のドイツ。その日、男は怒りに震えていた。アメリカでヘマをやらかして方々をさすらい、祖国ドイツへと戻ったところでゲシュタポ(ナチス・ドイツの国家秘密警察)にからまれ、忠実なる愛犬Guntherを奪われてしまったのだ! ナチスへの復讐と愛犬の救出のため、男はたった1人で敵陣の只中へと乗り込んでいくのだった。


愛犬を救うため敵の拠点で暴れ回れ!
本作のゲームシステムは、プレイヤーが操作キャラクターの主観的な一人称視点でゲームを体験し、さまざまな銃器と近接攻撃(キック)を使って敵と戦っていくというFPSタイトルとしては見慣れた感のあるオーソドックスなものだ。
武器は探索中に発見することで増えていき、ハンドガン、アサルトライフル、ショットガンは基本として、さらにガトリングガンやロケットランチャーなどバラエティ豊か。弾薬、グレネード、回復アイテムなどは、ステージ上に浮かんでいるものを拾うだけでいいのでシンプルで迷いがない。

戦い方もシリーズ初期頃の『DOOM』や『Wolfenstein』にインスパイアされているため、遮蔽物へ身を隠すようなカバーアクションはなく、サイトを覗き込んで狙いを定めるようなこともない。腰だめ同然に銃を構え、照準は体ごと向きを変えてぶっ放す昔ながらのスタイル。
画面下のUI(ユーザーインターフェース)部分に表示される、残り体力に応じて表情が変化する髭面の主人公のフェイスアイコンも『DOOM』ライクで、なんとも味があっていい感じだ。どう見てもドワーフにしか見えない。

戦いの舞台となるのはナチスが拠点とする城塞、地下壕、谷などロケーションはさまざまで、製品版では全部で13レベルのステージが用意される予定。各ステージはそれなりに広く、基本的にはロックされた扉を開くキーを探し出すというサイクルで進んでいく。
道中では主人公の行く手に立ちはだかるナチス兵を相手取ることになるが、どうやらおかしな事態に陥っているらしく、ゾンビ兵やスケルトン兵までもが登場。そんなSFやファンタジー要素が混ざってくるあたりは『Wolfenstein』を彷彿とさせるかのようだ。
もちろん雑魚敵だけではなく、最深部には体力もデカさも桁違いの強力なボスも待ち受けており、詳細は伏せるがダメージを与えるためにはしっかりギミックもこなさないといけないような攻略も必要となってくる。

往年の名作にインスパイアされたこのような作品は数多くリリースされているが、本作はシンプルに手触りが良いと思えるプレイフィールがポイント。難易度は3段階用意されているが、ノーマルでも結構な歯ごたえがあるので気持ちよさ重視ならばイージーで進めるのも有りという印象。
ビジュアルについても適度にレトロな雰囲気を残しつつも、昔のゲームをリマスターしたぐらいの程よいグラフィックとなっているのもプレイしやすいところだろう。

『Darkenstein 3D』は、PC(Steam)にて2025年のリリースに向けて鋭意開発中。対応言語は英語のみで、作中のストーリー展開はテキスト表示され、主人公もフルボイスで喋るが、深く考えずにとりあえずドンパチやらかしたい方にとってはさほど問題なく楽しめることだろう。
現在、Steamでは体験版が配信中だが、それとは別にアルファプレイテストが実施されており、本稿もその内容を元に執筆している。既にテスター募集は締め切られているが、7月末~8月頃に再度テストを行う予定だそうなので、興味がある方は公式Discordに参加してアナウンスを待ってみてはいかがだろうか。

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基本情報 | Darkenstein 3D |
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開発 | Rowye |
販売 | Rowye |
配信日 | 2025年 |
言語 | 日本語無し |
定価 | 未定(Steam) |