リアルな映像美でさまざまなホラー体験を映し出すサバイバルホラー短編集『DEADCAM アナログ • サバイバル • ホラー』体験版レポート【Steam Nextフェス】

朝比奈 / Asahina

2025/06/15

Indie Gemは、リリースを控える期待の作品群から、明日を煌めく原石のようなタイトルを発掘し、体験版を元に紹介していくコーナー!


DEADCAM アナログ • サバイバル • ホラー』は、80~90年代のアナログホラーや、ファウンドフッテージスタイルにインスパイアされたサバイバルホラーゲームだ。シンガポールを拠点とする個人ゲーム開発者のJoure Visser氏が手掛けており、同様にファウンドフッテージスタイルを扱った『DON’T SCREAM』を制作したクリエイターの1人としても知られる。

プレイヤーは誰かが残したビデオカメラの「録画映像」内の登場人物という形で、さまざまなロケーションで展開される短編ホラー・ストーリーを体験していくこととなる。

Steam:DEADCAM | アナログ • サバイバル • ホラー
『DEADCAM』は、1980~1990年代のアナログ・サバイバルホラーにインスパイアされたゲームです。Unreal Engine 5で制作され、ファウンドフッテージをテーマにしています。 さまざまな「録画」として提示される短編ストーリーを探索し、独自の舞台やロケーションで生き延びましょう。

リアルな映像で迫る恐怖体験

先述のとおり、本作は複数の独立した短編ストーリーで構成されるオムニバス形式で展開され、プレイヤーはその登場人物として行動していく。ベースとなるのは、登場人物が撮影した録画映像が後から発見されたという設定で物語を展開する「ファウンドフッテージ」と呼ばれる手法だ。

物語そのものはフィクションだが、リアルなドキュメンタリー映像やアマチュア撮影のように見えることを特徴とし、視聴者やプレイヤーに実際に起こった出来事を見ているかのような没入感を与えてくれる。

映像作品では『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』が有名。近年のゲームタイトルでは、冒頭でもお伝えした『DON’T SCREAM』が国内外のゲームストリーマーによって数多く配信されていることでご存知の方も多いものと思う。

今回、日本時間の2025年6月10日~17日深夜2時まで開催中の「Steam Nextフェス 2025年6月エディション」にて公開された体験版では、そんな本作に収録されているエピソードから、日本の廃校「星島女子学園」を舞台とした内容をプレイすることができた。

VHSテープで撮影されたかのようなノイズがかったゲーム画面が、Unreal Engine 5によるリアルな映像美で表現されており、没入度合いは相当なもの。ホラー作品の登場人物は、なぜいつも夜中にこんな場所に1人で来るのか甚だ疑問なのだが、ともかくも深夜の廃校というシチュエーションは精神にかなりくるものがある。

探索の舞台は校舎というだけあって規則的な構造となっているが、ほとんどの教室や部屋のドアは施錠されていて、廊下も金属製のロッカーや机などでバリケードのように塞がれているなど、開始してからしばらくは立ち入れる場所は少ない。

だが、地道に探索を進めていきカギやキーカードを発見することで、徐々に探索範囲を広げていける形だ。シチュエーション的に常に暗がりの中を進んでいくことにはなるものの、手にしたハンディカムの機能なのかインタラクト可能なアイテムやポイントにはオレンジ色の枠でフォーカスしてくれるので、その点は比較的わかりやすい。

探索中にはキーアイテム以外にも、回復アイテムや弾薬を拾うことができるのだが――そう、本作は単なるウォーキングシミュレーターではなく戦いも発生するのだ。ここで「なぜ日本の校舎に武器が?」などと思ってはいけない。筆者も一瞬思ったがそれは野暮だろう。

実は、この体験版の内容は前半と後半とで大きく雰囲気が異なり、前半は心理的恐怖(サイコロジカルホラー)に焦点を当てた探索が重視されているが、後半は校内に悪霊が出現するようになり、女子高生の幽霊や鎧武者姿の悪霊といった存在と日本刀やショットガンを手に戦いを繰り広げることとなるのだ。

ある意味で期待を裏切るかのようなゲームデザインだが、それも本作の一面に過ぎない。あくまで今回の体験版に収録された1つのエピソードの内容であって、他のエピソードではサバイバルや探索を重視するものや、戦闘がメインとなるものなどバラエティに富んだものになるとのこと。

まずは早期アクセスでのリリースとなるため、最初からすべてのエピソードが収録されるわけではないが、毎回新鮮な気持ちで新たなエピソードを体験できるところが本作の魅力となるだろう。

DEADCAM アナログ • サバイバル • ホラー』は、PC(Steam)にて2025年6月23日の早期アクセスでのリリースに向けて鋭意開発中。なお、ローンチ日程は開発者のJoure氏からアナウンスされたものではあるが、リリース日は日本時間ではない可能性がある点にはご留意いただきたい。

現在、日本語をサポートした体験版が配信されているので、リリースを前にその雰囲気を味わってみてはいかがだろうか。


基本情報 DEADCAM アナログ • サバイバル • ホラー
開発 Joure Visser
販売 Joure Visser
配信日 2025年6月23日(早期アクセス)
言語 日本語有り
定価 未定(Steam

この記事で紹介されているゲーム

DEADCAM | アナログ • サバイバル • ホラー

アドベンチャー

早期アクセス

インディー

アクション

日本語対応

DON'T SCREAM

カジュアル

インディー

シミュレーション

日本語対応
¥1,700
Loading...
発売日2024年10月29日
ジャンル
シミュレーション
カジュアル
インディー

カテゴリ
シングルプレイヤー
Steam実績
フルコントローラサポート
Steamクラウド
ファミリーシェアリング
Steamトレーディングカード
ストアページリンク

DON'T SCREAM

叫んだら即終了。2人の作者により、Unreal Engine 5を駆使して開発された短編ホラゲー。クリア条件は、なんと「叫ばずに18分間森を探索する」…だけ?と思いきや、「時間が経過するのは移動中のみ」という特別ルールあり。お友達やご家族を徹底的にビビらせたい方は必見!プレイにはマイクが必須です!

購入前のご注意:これはプレイヤーを飛び上がらせるほどの怖さを追求した短編ホラーゲームです。恐怖シミュレーターのようなものとお考えください。ストーリー性よりも、「DON'T SCREAM(叫んではいけない)」という試練だけに焦点を当てて作られました。内容は至ってシンプルであり、お母様世代の方にもお楽しみいただけます。ていうか、絶対にお母様に挑戦してもらってください!

叫んだら振り出しに戻ります。DON’T SCREAMは、90年代のビデオカメラ映像をイメージしたUnreal Engine 5による短編ホラーゲームです。手がけたのは2人の開発者。試練は、不気味でミステリアスな松林の中を、18分間叫ばずに探索するというシンプルなもの。

簡単だと思うでしょう?そこで特別ルールの登場です。時間は動いている間だけ経過し、いつどこから何が出てくるかは不明。プレイ中に発してしまう声がほぼすべて叫び声として認識されるよう、ゲーム内でのマイクのキャリブレーションは必須となります。これによりスリリングさと難易度が上がり、より一層楽しめるはずです。何十ものダイナミックな怖がらせ要素が組み込まれ、挑戦するたびに違った恐怖を体験できます。

お友達や家族の方を思う存分怖がらせたい人には、まさにうってつけのゲームだと言えるでしょう。その証拠に、リードプレイテスター(だけでなく私の妻も)は現在クリニックで回復中です。
プレイするにはマイクが必須です
DON'T SCREAMはプレイヤーの神経だけでなく、声量のコントロール能力も試されます。本ゲームに含まれること:
1. マイクのキャリブレーション:
ゲーム内で設定が必要となります。技術的な設定であるだけでなく、プレイヤーが直面する挑戦を定義するものです。ちょっとした悲鳴や息を呑む音だけでも叫び声として認識され、すぐやり直しとなります。
2. 自分の声に注目する:
ゲーム中に話すことは可能ですが、普段に比べて音量はできる限り絞りましょう。少しでも音が大きければ、ゲームオーバーです。
3. 公平なプレイ:
キャリブレーションを飛ばして恐怖を思い切り叫ぶことも可能ですが、せっかくのスリムが台無しになってしまいます。本物のホラー体験のため、設計通りにプレイしてください。

注意:ゲームプレイによって下着が犠牲になった場合、当社は一切責任を負いません。