お馴染みの童話「みにくいアヒルの子」のように、一羽だけ見た目の異なる「黒いアヒル」が森でのけ者にされ、居場所を求めて街に出る。人間の姿に変身して人々と交流するが、魔法の湖を離れて生きていくには魔力が必要となり、それは黒魔術を使用して人間から集めるしかない……
そんな苦境に置かれた弱気なアヒル魔女を主人公にした「悪役令嬢」もののアクションアドベンチャーゲームが、『オディール: 黒いアヒルの物語』だ。
Sunflo LabsとSolutena Studioが共同で開発。どちらも個人制作者のスタジオで、2人でタッグを組んで制作している。Sunflo Labsの娘育成シミュレーション『ララバイデイズ』の前日譚という位置づけだが、本作を先にプレイしても楽しめる形になっている。
『ララバイデイズ』に続き、本作の日本語翻訳は筆者が担当させていただいた。ゲームの魅力と特徴を本稿でお伝えするとともに、日本語版エンディング曲制作のエピソードもご紹介しよう。


わらわらと集まる人間から魔力を奪え!
本作は横長のフィールドを左右方向に行き来するベルトスクロール方式で進行する。人々の頭上にはアイコンが並び、一番下に来たアイコンが現在の状態を表している。黒いアヒルが使える円形の範囲攻撃魔法で、魔力やハートを奪えるタイミングを見計らって攻撃しよう。

人間をむやみに死なせないように手加減する必要があり、犠牲者が出た場合は目撃者が逃げて通報しようとするので、逃げ切る前に仕留めなければならない。また、ドクロアイコンがついた王国の重要人物を攻撃すると一発でゲームオーバーになってしまうので要注意だ。動き回って密集している人々の中から、狙った相手だけを攻撃範囲に入れるのはちょっとしたコツがいる印象だ。

3つのルートでさまざまな結末を探そう
黒いアヒルは、湖にやってきた王女オディール、太陽の巫女、狩人カールハインツのうち1人についていって街に出る。こうしてゲーム開始時に3つのルートを選んで、それぞれのステージに進む。

人々から魔力を奪う「魔女」であることを隠して、光のように温かい王女や巫女、あるいは闇を宿した狩人と共に生きていけるのか? というストーリーがそれぞれ展開され、独自の結末が待っている。
ゲームオーバーやバッドエンドも含めるとエンディングは全28種類。達成条件を確認しながらアルバムの完成を目指し、周回プレイを楽しもう。

何度もリトライする覚悟が必要?
本作は慣れないうちは何度かゲームオーバーを経験し、そのたびにルールを覚えていくタイプのゲームだと言える。ハートが少ないまま魔力を集めすぎてゲームオーバーになったり、目立ちすぎて「捕獲者」に追い回されたりと、さまざまなゲームオーバーがあってヒントも出るので、リトライの参考にしよう。

少し気になるのは、ボス戦の難易度がやや高いという意見がユーザーから出ていることだ。すんなりとボスを倒してグッドエンディングを見られる難易度のほうが、本作のようなストーリー中心でかわいいビジュアルのゲームには合っているような気がした。
ただ、ステージセレクト機能があっていつでも好きなステージから再開できるので、たとえ最後のステージでボスが倒せなくても、他のルートをプレイしてゲームの大半を遊ぶことは可能だ。ボス戦に関しては救済措置の追加など今後の調整に期待したい。

日本語版エンディング曲も収録!
本作にはSunfloF氏自身が作曲したエンディング曲があり、声楽専攻の方に歌唱を依頼した韓国語版の歌がすでに制作されていた。
そこで、エンディングに日本語歌詞の歌が流れるほうがローカライズの完成度が高まるという考えのもと、作詞はボカロPの葵羽美氏(Xアカウント)、ボーカルは「インディーゲーム主題歌歌唱が夢」というVtuberのとろっぽ氏(Xアカウント)に依頼し、日本語版エンディング曲制作が実現した。PVにもこのエンディング曲が使われている。
この企画は、韓国のインディー開発者が作曲したものを日本のVTuberに歌っていただくという個人同士のコラボで、それぞれの活動を盛り上げていくことを大切にしている。夢のある企画として楽しんでいただければ嬉しい。

『オディール: 黒いアヒルの物語』は、現在Steamにてリリース記念セールが開催されており、通常価格800円のところ25%オフの600円で配信中だ。気になった方はぜひストアページをチェックしてみていただきたい。
| 基本情報 | オディール: 黒いアヒルの物語(Odile: Black Duckling Tale) |
|---|---|
| 開発 | Sunflo Labs, Solutena Studio |
| 販売 | Sunflo Labs |
| 配信日 | 2025年12月1日 |
| 言語 | 日本語有り |
| 価格 | 800円(Steam) |
ライター:Masa Kei 編集:LayerQ




















