2026年1月18日に、東京都・秋葉原 UDX Galleryにて開催された「DREAMSCAPE#4」の出展タイトルから、筆者が注目する魅力的なタイトルをピックアップして紹介しよう。
なお、基本的には今後リリース予定の開発中のタイトルや、ローンチから間もないタイトル、早期アクセス中のタイトルを対象としている。


1999年のビデオテープに遺された、ある女性の失踪記録
『Stay with Me! Alien Abduction Story』は、1990年代のホームビデオを彷彿とさせるVHS風のビジュアルが特徴的なアドベンチャーゲームだ。チリを拠点とするゲーム開発スタジオ"Dreams of Heaven"が手掛ける。
本作は、1999年11月から行方不明となっている女性・アナの足取りを追う物語だ。プレイヤーは彼女が失踪直前に残した映像を追体験する形で、その身に何が起きたのかという謎に迫ることになる。
その演出手法としては、いわゆる「ファウンドフッテージ」が採用されている。これは「撮影者が意図せず残した、あるいは後に発見された未編集のビデオ映像」という体裁を取る表現技法であり、ドキュメンタリーのような生々しい臨場感を演出するものだ。


特筆すべきは、視覚的なユニークさを支えるグラフィックの質感だろう。リアルさという観点では『DON'T SCREAM』や『日本事故物件監視協会 -Japan Stigmatized Property-』といったフォトリアル路線のタイトルには一歩譲るが、本作はあえて解像度を抑え、エッジの粗さを残した世界を構築している。
この不鮮明さと、VHS特有のノイズや走査線が混ざり合うことで、実写以上に「何が潜んでいるかわからない」という根源的な恐怖を増幅させている。そして、この視覚的な情報量の少なさが、プレイヤー自身の想像力を刺激し、さらなる没入感へと誘う役割を担っている。

ガイドを排した設計がもたらす、当事者としての緊張感
今回の体験版では、未知との遭遇に巻き込まれていく彼女の姿をビデオ越しに目撃することになった。木造のコテージ風の自宅のベランダから見上げた空を飛び回るUFO(未確認飛行物体)の光。やがて不可思議な出来事に襲われ、逃げるように車を走らせた彼女は、暗く深い森の中に佇む廃屋に足を踏み入れていく――そんな謎めいた行動の記録を追いかけていく。
ただ映像記録を眺めているというわけではなく、ビデオカメラを手にしたアナ自身となって一人称視点で周囲を探索したり、一旦どこかに置いたのか、そのビデオカメラに撮られた彼女が行動する様子を三人称視点で操作したりすることになるのだが、特徴的なのはプレイヤーを導くガイドがまったく登場しないことだ。

プレイヤーはあくまで彼女自身として行動しているということを表しているためか、いま何が起きているのか、次にどうすればいいのかがはっきりとはわからないことが多い。ともすれば突き放されたようにも感じてしまうが、周囲を慎重に観察し、自力で正解を探し出そうとする手探りの感覚は、ファウンドフッテージという形式によく馴染んでいることも確かだ。
都市伝説とオカルトが交差する、90年代の空気感
今回は代理出展ということもあり、開発チームへ詳細なバックグラウンドを伺うことはかなわなかった。だが、80年代から90年代にかけての象徴的な映画や、巷で語られるエイリアン(※)との目撃談にインスパイアされたという本作が放つ不穏な空気感は、かつて海外ドラマ『X-ファイル』に漂っていたような、あの得体の知れない気配に惹かれる層には特に刺さりそうだ。
※ちなみに本作におけるエイリアンは、リドリー・スコット監督のSF映画のイメージではなく、都市伝説のように語られるいわゆるグレイタイプのエイリアンのほうだ。
現在Steamでは体験版が公開中。先述のとおり、そのストイックさゆえに人を選ぶところのある作品だが、この雰囲気に惹かれたならば、アナが残した記録を覗いてみてはどうだろうか。

| 基本情報 | Stay with Me! Alien Abduction Story |
|---|---|
| 開発 | Dreams of Heaven - Games |
| 販売 | Dreams of Heaven.Ltda |
| 配信日 | 未定 |
| 言語 | 日本語有り |
| 価格 | 未定(Steam) |
ライター:朝比奈 編集:LayerQ











