"圧倒的好評"の中華ビジュアルノベル『飢えた子羊』1周年を記念し、世界観を伝えるアートブックを配信開始。さらなるコンテンツや続編も進行中

朝比奈 / Asahina朝比奈 / Asahina··更新 2026/05/14
ニュースビジュアルノベル

2025年4月23日、インディーゲームパブリッシャー"2P Games"は、同社がサポートする中国の明朝末期を舞台としたビジュアルノベル『飢えた子羊』の1周年を記念し、記念イラストを公開すると共に、PC(Steam)にて公式設定資料集となるデジタルアートブックを配信開始したことをアナウンスした。

https://store.steampowered.com/news/app/2593370/view/533221941907030725?l=japanese

『飢えた子羊』とは?

飢えた子羊』は、中国史における明朝時代の末期(1632年)を舞台に、1人の男が4人の少女を華州城から洛陽城まで送り届ける旅路を描いたビジュアルノベルだ。中国のゲーム開発スタジオ"Zerocreation Games"が手掛ける。

プレイヤーは、かつては世界を旅する侠客となることを夢見ながらも、今や盗賊の身分にまで身をやつした""という名の男を操作する。相棒と共に人買いに売られた4人の少女を、華州城からはるか遠く洛陽城まで送り届けることとなる。

その時代にあってはよくある人身売買の話。しかし、もう1人の主人公であり、少女たちの1人である"満穗"はあなたに告げる。自分たちを買った男の正体は人を食う妖魔で、姉のかたきなのだと。それが嘘か真実かを判断しきれぬまま旅を進める中で、やがてさまざまな真実が明らかになっていくという物語が描かれる。

飢えた子羊
プレイヤーは盗賊となり、四人の少女を華州城から洛陽城まで運び、その旅路で真相を解き明かし、選択を行います。このゲームには「復讐、暗殺、飢饉、人身売買、人食い」などのダークな要素が含まれていますが、最終的にはプレイヤーに前向きな感情と力を与えることを目指しています。

その舞台設定からも想像できるように、本作には「復讐・暗殺・飢饉・人身売買・人食い」といったダークな要素とセンシティブな表現が登場する。では、それになぞらえたような陰鬱な物語がひたすらに追求されているのかと言えば、そういうわけではない。

ストーリーの中で表れるいくつもの選択肢やその積み重ねによって展開が変化し、異なる結末へとたどり着くというマルチエンディング方式が採用されており、そこにはある種の救いの光が差し込むようなこともある。あるいは、闇にまみれたままの救いかもしれないが…。

本稿の執筆時点で、Steamのユーザーレビューは「圧倒的に好評(43,153件中96%が好評)」となっており、2025年1月23日には100万本のセールスを達成したことも報告されている。それを支持するのは緻密な描写によって構成された秀逸なストーリーテリングで、テキストの日本語翻訳も十分に満足できるクオリティとなっている。活字で物語を読むことを好むプレイヤーであれば、事前に情報を得ることなく一度プレイしてみてほしい作品だ。

なお、本作はもともと各キャラクターに中国語音声のみが収録されていたが、ローンチから半年後の2024年10月23日には、"満穗"役に声優の釘宮理恵氏をはじめとする日本語吹き替えが実装。これにより、作品への没入感がさらに高まっている。

世界観を伝える公式設定資料集

冒頭でもお伝えしたとおり、2024年4月23日のローンチから1周年を記念して、本作の世界観などを収録した123ページに及ぶデジタルアートブックが有料(600円)で配信開始となった。

収録されている内容は以下のとおり。海外のタイトルではアートブックまでは翻訳されていないというケースも多いのだが、こちらは本編同様のクオリティで日本語翻訳されている点も嬉しいところだ(中国語・英語・フランス語・ロシア語版も同梱されている)。

  • 第1章:世界観の紹介と物語の背景
  • 第2章:主要キャラクターの立ち絵、デザインの構想、顔文字、三面図、デザイン時の参考資料など。
  • 第3章:主要なシナリオ、セリフ、設定の詳細な説明、メイン章とサイド章、ゲームの各章から抜粋したシーンを含む。

『飢えた子羊』美術設定集
本書は、ゲーム「飢えた子羊」のアートブックで、Steamの基本ゲーム「飢えた子羊」を持っていないと楽しめません。

更なる展開と続編の開発も進行中

現在、『飢えた子羊』はゲームの枠を超え、ノベライズ・映画・ドラマ・アニメなどのメディアミックス展開が進行中とのこと。それを、日本のユーザーが楽しめるようになるかは未定だが今後の続報を待ちたい。

また、今作の続編となる『泣き叫ぶ雁』の開発が2026年のリリースを目標に進行中。『飢えた子羊』から3年後を舞台とした新たな主人公と登場人物たちを据えての物語となるが、ゲストキャラクターとして良と穗も登場するとされている。

今回の1周年を記念したアナウンスの中では「『泣き叫ぶ雁』の日本語ボイスキャストの推薦を募集!」との呼びかけも記載されているため、続編では最初から日本語吹き替えが収録されることにも期待できそうだ。こちらも今後の展開に大いに注目していきたい。

泣き叫ぶ雁
『泣き叫ぶ雁』は残酷な時代背景と美しい悲恋を描いたビジュアルノベル。最愛の人を失った書生・方知宥は、自らが書いた小説の世界・「獅駝国」に迷い込む。亡き幼馴染とそっくりな謎の少女を守るため、彼は十日間に及ぶ虐殺をなんとか生き延び、失われた記憶を取り戻して幼馴染である名妓の死の謎を解き明かしていく。

基本情報 飢えた子羊
開発 Zerocreation Games
販売 Zerocreation Games, 2P Games
言語 日本語有り
配信日 2024年4月23日 / Steam
2025年3月13日 / Nintendo Switch
定価 1,200円(Steam
1,870円(Nintendo Switch)※一時販売停止中

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