忘却の法令から200日目
軌道の眼はもう消えた。あと一年で計画は完全に失明する——その時までに確認されなかったものは、はじめから無かったことになる。
金星にはまだ三機のローバーが生きている。ダウンリンクは一本。ひどく細い。
あなたはオペレーター。地表の下で何かが育ち、会社は
確認された真実にしか金を払わない。
見よ。走査せよ。確認せよ。
- 異常を狩る —— 消えゆく蛍光映像越しに、敵性の地表を観察する。見えるものの大半はダスト、岩石、金属。だが、そうでないものもある。
- ハーベスターはノイズに潜む —— 奴らに形はない。あなたの画面の欠陥をまとうのだ。そこにあるはずのないドット抜け、あなたを追うスキャンライン。まばたきひとつで、消えている。
- 確認された真実だけ —— 強調し、分類し、確定する。誤れば罰金は本物だ。虚偽の報告こそ、会社の収益源。
- あなたと共に死ぬ信号 —— 2ビットクラッシュ、CRTブルーム、テープの腐食、430〜550Hzの合成音声。映像が崩れるほど、それは近づいている。
220日。窓はひとつ。
- 220日のキャンペーン。壊れゆくローバー艦隊を率い、ダウンリンク・資金・時間を管理せよ。
- UFOの傍受電文を解読し、なぜ眼が本当に「消された」のかを繋ぎ合わせる。
- 物語は周回ごとに姿を変える。あなたが確認したものだけが、残る。
- 調書を提出せよ。認定を勝ち取るか——ネットに確認されぬまま、消えるか。
見たことを、奴らは知っている
短く、何度でも潜れる、企業的コズミックホラー。安っぽいジャンプスケアはない——あるのは、あなたと、質の悪いモニターと、「欠陥がこちらを見返している」という確信だけ。
最初の投下は会社持ちだ。窓を無駄にするな。