キャッチーなトレーラーも魅力的! 試行錯誤が面白いスタイリッシュ2Dアクション『Haneda Girl』ブースレポート【TGS2024】

朝比奈 / Asahina

2024/10/11

2024/10/12

2024年9月26日~29日(一般公開日は28~29日)にかけて、千葉・幕張メッセにて開催された「TOKYO GAME SHOW 2024 - 東京ゲームショウ2024(以下、TGS2024)」の出展作品より、筆者が注目する魅力的なタイトルをピックアップしてご紹介しよう。

なお、基本的には今後リリース予定の開発中のタイトルや、ローンチから間もないタイトルを対象としている。

TOKYO GAME SHOW 2024 - 東京ゲームショウ2024
ゲームで世界に先駆けろ。――世界最大級のゲーム展示会、9月26日~29日の4日間、幕張メッセにて開催

再び繰り広げられるデジタルワールドの戦い

Haneda Girl』は、キャラクターを切り替えて、より速く、より賢く、最も効率的な方法で脅威を排除していくことを目指すスタイリッシュな2Dアクションゲームだ。スペインのゲーム開発スタジオ"Studio Koba"が手掛ける。

2021年にリリースされたデジタルワールドで伝説のヒーローとなって戦う『Narita Boy』と世界観を同じくする作品で、あの鋭く尖っていて刺さる人には深く刺さる、とてもインディーらしい世界と再び出会えるものとなっている。

Steam:Haneda Girl
ハネダガールは、残忍で熱狂的なアクションを備えたアクション プラットフォーマー ゲーム。 プレイ可能な2つのキャラクター間で切り替わるクリーンなステージ。弾丸かスラッシュかはプレイヤーの選択次第。創造力を発揮した様々なアプローチで脅威を倒せ!

本作のゲームシステムは、主人公のハネちゃんことHANEDAを操り、閉鎖空間となっているステージ上の敵を、その時点で取れる手段をフル活用して全滅させることでステージクリアを目指すというもの。

今回、TGS2024出展ブースでは、チュートリアルを経ていくつかのステージに挑戦することができた。前作『Narita Boy』と同様に地続きで繰り広げられるアクション作品を勝手にイメージしていたのだが、実際には短時間から遊べるミニマムながらもシャープな印象を受けるものとなっていた。

主人公のアクションはソードを使った近接攻撃とジャンプ、地上/空中ダッシュ、それと自在に壁に張り付くことが可能。自身を一定時間だけ透明化するスキル「ゴーストモード」も回数制で使えるので、シンプルながらも手段は豊富。それに、パワフルな搭乗型ロボット「M.O.T.H.E.R」をいつでも自由に呼び出して乗り込むことも可能だ。

各ステージに配置された複数体の敵兵士や警備ロボットをとにかく全滅させるだけで良いのだが、その配置がなかなかいやらしい。感知されて攻撃をくらってしまえば、生身では一撃でやられてしまい即リトライとなってしまう。

そこで例えば、扉の向こう側に敵がいれば、扉を蹴り開けた反動で気絶させてトドメを刺したり、音に反応することを利用しておびき寄せて背後からバックスタブを決めたり、ゴーストモードで気づかれることなく仕留めたりと試行錯誤が必要になってくる。

M.O.T.H.E.Rを召喚して乗り込み、壁をぶち破って弾丸を撃ち込んでもいいし、高い耐久力で敵の攻撃を受け止めることも可能。ただし、HANEDAのように壁を登ることはできず、物理的なスペースの問題もあるので、呼び出す場所やタイミングを計る必要がある。

といったようにアクション性は高いが、ストレートにアクションゲームだと言ってしまうよりも、いかにベストな方法でステージをクリアできるかを考えていく「パズル的な側面を持ったアクション」と言ったほうがしっくりくる印象だった。

今何ができるかを理解して極めていけば、流れるようにステージを突破できるようになるので、そこに爽快感や達成感といったものを感じられるはず。失敗してもリトライは一瞬なので、ストレスなく繰り返し遊ぶことができるだろう。

まだまだ手を加えて尖った作品を目指す

今回会場では、開発チームのChie Wakabayashi氏にお話を伺うことができた。開発状況としては2025年のリリース目標ですでに7割程度まで到達しているが、それはブラッシュアップを除いた話。イベントで得たフィードバックも活かしていきたいとのことだった。

視覚表現的なダイナミックさも欠けていると考えていて、もっと血しぶきが飛ぶような派手さも欲しく、イメージ的には『Hotline Miami』や『Katana ZERO』のようにしたいのだとか。確かに敵を倒す瞬間は意外とあっさりだったかもしれない。

先述のとおり、本作は『Narita Boy』と同じ世界観で描かれているものなので、ストーリー的な繋がりも気になるところ。ただ、本作は作中に少しずつテキストが差し込まれる程度となっていて、共通する世界観でのどこかの出来事なのだそうだ。

ちなみに、今回「ハネダガール」というタイトルとなったわけだが、なぜなのかと言うとノリで名付けたとのこと。成田とくれば、次はもちろん羽田というわけ。

なお、前作はTeam17のパブリッシングを受けていたが、共通する世界観でのシリーズ展開を続けていく上で、自分たちのコミュニティを育てていきたいという思いもあるとし、今作は現時点でセルフパブリッシングの状態となっている。

自分たちのIPを確立していく上でも、それも1つの選択と言えそうだ。尖っていて万人受けはしないのだとしても、間違いなくユニークだと言えるこの世界観の今後に期待したい。ただ、ローカライズに関してはしっかりお願いするつもりとのことで、今回の体験版はWakabayashi氏の手による暫定版とのことだ。

Haneda Girl』は、日本語をサポートしてSteamにて2025年のリリース予定で鋭意開発中だ。コンソール版の展開も想定されているが、まずはSteamでしっかり作ってからになるとのこと。

なお、近日中にSteamにて体験版を公開予定とのことなので、その際にはTGS2024に足を運べなかった方も本作に触れてみてはいかがだろうか。


基本情報 Haneda Girl
開発 Studio Koba
販売 Studio Koba
配信日 2025年 / 日本語有り
定価 未定(Steam

この記事で紹介されているゲーム

Narita Boy

インディー

アドベンチャー

日本語対応
¥2,570

Hotline Miami

アクション

インディー

¥1,200

Haneda Girl

インディー

アクション

日本語対応
10%¥1,349

Katana ZERO

インディー

アクション

日本語対応
¥1,700
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発売日2021年3月30日
ジャンル
アドベンチャー
インディー

カテゴリ
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Narita Boy

シンフォニックかつ過激なアクションアドベンチャー!伝説的ピクセルヒーローとして、テクノソードに隠された謎を解き、その剣で堕落穢れたスターリオンに立ち向え!

Accolades


ゲームについて

ストーリー

1980年代を彷彿とさせる世界。時代の天才クリエイターが「Narita One」と呼ばれるテレビゲーム機を創り出す。目玉となるゲームタイトルはその名も『Narita Boy』。


テクノソード を振り回し、どんなゲームにもない冒険が楽しめるパワフルなファンタジー作品と大絶賛。爆発的ヒット作品となった『Narita Boy』は、世界中で飛ぶように売れ、数週間もしないうちに史上最高の売上を記録。

その一方、バイナリコードの内部で、デジタル領域が現実世界とつながってしまった!なんと HIMが復活し、クリエイターの記憶は削除されてしまったのだ。監視プログラム「マザーボード」とそのエージェントたちは、世界を救うため、ナリタボーイ・プロトコルを起動した。

スターリオンが襲来する今、デジタルキングダムにはヒーロー『Narita Boy』が必要だ!

ゲーム

『Narita Boy』でシンフォニックな世界を体験! 過激なアクションアドベンチャーで伝説的ピクセルヒーローが捕らえられ、Digital Kingdom でただのエコーになってしまった。Techno-sword に隠された謎を解き、堕落穢れた Stallions に剣で戦え。世界を救えるのは君だ!


完璧主義のピクセル – これぞ完璧主義者のシャイニングな手本。手描きのアニメーションで息を吹き返した、レトロ時代のビジュアルをお楽しみください。

Digital Kingdom の謎に迫れ – 上下左右に動き回り、このネバーエンディング・ストーリー*で破損したバイナリコード世界の最奥に潜む闇を暴こう。

Trichroma を最大まで強化 – Stallions の脅威を退ける唯一の武器である Techno-sword を装備し、敵のデジタルハートを貫け。この帝国の逆襲をリアルブレードランナーにしてはならない。

ダイ・ハードな敵 – 熱にうなされた悪夢にしか出てこないような敵に立ち向かえ!

ボスにバイトを見せてやれ – 実に過激でクールなボスたちが山ほど登場。ボスを倒すターミネーターとなって、恐ろしいカニ、ドラゴンボット、ブラックレインボーなどに打ち勝て!

逆行時間のサウンド – デジタルキングダム を旅しながら、シンセサイザーの波に呑まれて新鮮な感覚を味わおう。ときどき激しいビートでバック・トゥ・ザ・フューチャーすることも。



*本作には終わりがあります。