お客さんの人生を少し明るくする素敵な花束を作ろう。花束作成シミュレーションADV『あなたに花束を』ブースレポート【TIGS2025】

朝比奈 / Asahina

2025/03/10

2025年3月8日~9日に、東京・吉祥寺にて開催された「TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2025(TIGS2025)」の出展作品より、筆者が注目する魅力的なタイトルをピックアップしてご紹介しよう。

なお、基本的には今後リリース予定の開発中のタイトルや、ローンチから間もないタイトル、早期アクセス中のタイトルを対象としている。

TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2025
インディーゲームのための新たなオフラインイベント『TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2025』(トーキョーインディーゲームサミット2025)が、2025年3月8日(土)9日(日)に武蔵野公会堂(吉祥寺)で開催決定!

花束を通じてお客さんの人生に彩りを

あなたに花束を』は、花屋を訪れるお客さんの要望を聞いて花束を作り、彼らの人生に彩りを添えていく花束作成シミュレーションアドベンチャーゲームだ。日本の個人ゲーム開発者のabyss氏が手掛け、メインイラスト・キャラクターデザイン・ロゴデザインをイラストレーターの染山ゆか氏が担当されている。

舞台となるのは、現代の東京のどこかにある花屋。あなたはそこでお店を訪れるお客さんの注文を受けて花束を作成していくこととなるが、皆それぞれが心のどこかに色褪せた苦しみを抱えている。本作ではそんな彼らとの関わり合いの中から、さまざまな物語を垣間見ていくことになる。

Steam:あなたに花束を
お客さんの要望に合わせて花束を作るシミュレーターゲームです。現代日本に暮らす人々の悩みを聞きながら、彼らの人生を少し明るくするような花束を提供しましょう。

今回の試遊体験版では、正式開業前のプレオープン中の花屋で、かつて同じフラワーアーティストの師匠から共に学んだ友人のエンドウカンナをお客さんとして迎えた日の姿が描かれていた。彼女からお試しとして注文を受け、要望に沿っての花束作成を体験できた形だ。

花束作成パートでは、ブーケ・バスケット・リースなど全7種類から作成可能。まずはベースを選択し、そこにポイント&クリックでさまざまな種類の生花やリボン、ラッピングを組み合わせて完成を目指していく。

ちなみに、生花を素材としたスタイルは大きく分けて花束とアレンジメント(フラワーアレンジメント)に分かれるそうで、本作が扱っているのは前者ということとなる。

基本的にはお客さんの要望に沿う形となるが、それほど具体的なものではないので、プレイヤーの感性によって完成形が変化する自由度がある。実際に自分が手掛けている気持ちになって、こだわりの素敵な花束を作れるところが本作の魅力の1つだろう。

中には花束をうまく作れるか心配な方もいらっしゃるかもしれないが、物語の進行に伴って要望が多少複雑にはなるかもしれないものの、そこまで難しくなることはないとのことだった。

今回の試遊ではお客さんは女性1人のみだったが、製品版ではより多彩なキャラクターが登場。Steamストアページによれば、ビジュアルが発表されている3人に加えて、さらに6人が登場する予定のようだ。

▲製品版ではもうちょっとこだわって花束を作りたい気持ち

物語は提供する花束によって分岐していくが、開発者のabyss氏に伺ったところ、ゲームのスタイルとしては『Coffee Talk』の花屋版を目指しているそうで、アドベンチャーパートとしてテキストベースでカウンター越しでの会話を読むことが主軸になるとのこと。

今回の試遊はあくまで花束作成パートの体験が中心となっていたが、わずかな会話から物語の一端が見え、彼らお客の1人1人がどういった物語を見せてくれるのか完成が楽しみだ。

あなたに花束を』は、PC(Steam)にて2025年のリリースに向けて鋭意開発中だ。


基本情報 あなたに花束を
開発 abyss good games
販売 abyss good games
配信日 2025年 / 日本語有り
定価 未定(Steam

この記事で紹介されているゲーム

Coffee Talk

カジュアル

インディー

アドベンチャー

日本語対応
50%¥750

あなたに花束を

シミュレーション

カジュアル

アドベンチャー

インディー

日本語対応
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発売日2025
ジャンル
アドベンチャー
シミュレーション
カジュアル
インディー

カテゴリ
シングルプレイヤー
ファミリーシェアリング
ストアページリンク

あなたに花束を

お客さんの要望に合わせて花束を作るシミュレーターゲームです。現代日本に暮らす人々の悩みを聞きながら、彼らの人生を少し明るくするような花束を提供しましょう。

「あなたに花束を」は、訪れるお客さんの要望に合わせて様々な花束を提供するゲームです。
注文を受け取ったら、それに沿った花束を作成しましょう。 完成後の撮影タイムもあります。

 

Q.花屋って言うと、たくさんお花があるんですよね?

A.はい、もちろん!最終的に全24種類の植物を扱うことが出来ます。

 

Q.どんなものが作れますか?

A.ブーケ・バスケット・リースなど、全7種類の花束を作ることが出来ます。

ひまわりを使った爽やかなブーケ。

 

百合を使った清純な雰囲気のバスケット。

 

秋の味覚を使ったリース。

 

ラベンダーを使ったナチュラルなスワッグ。

 

いちごをテーマにしたボックス。

 

雪だるまを使ったフラワードーム。

 

アイビーを垂らしたハンギング。

 

<ストーリー>

このゲームに登場するキャラクターは、みな心のどこかに色褪せた苦しみを抱えて生きています。それは面倒な上司やわがままな子ども等のちょっとしたものから、治らない病気の苦しみや忘れることの出来ない他者からの嘲笑のようなトラウマティックなものまで様々です。

お客さんの人生を垣間見るうちに、読者は人生の普遍的な苦しみとそこから少しだけ覗く光を見つけることでしょう。

<キャラクター紹介>

エンドウカンナ(縁導 環奈)
造園会社に勤めるガーデンデザイナー。
明るく社交的で、周囲の人を放っておけない苦労人。
会社では面倒な取引先への対処を任されがち。
とある理由からシノミヤユカリと同居している。
わがままの多い師匠に手を焼いている。

 

シノミヤ ユカリ(紫ノ宮 ユカリ)
休養中の天才フラワーアーティスト。
口が悪くプライドも高い。
主人公とエンドウカンナの師匠でもある。
ある出来事をきっかけに両手が不自由になった。
現在はエンドウカンナの家に住んでいる。

 

ミモザ
タイ人と日本人を親に持つ性別不詳の中学1年生。
本名はハスミヒナタ(蓮海ひなた)。
タイ式の命名によるニックネームが「ミモザ」。
気弱な性格で、何かと気にしすぎる一面も。
友人が入院しており、お見舞いの花を買う為来店する。
自分のせいで友人が怪我をしたと思い込んでいる。

 

それから、本作にはあと6人のお客さんが… え?

「まだ髪型が決まらない」?
「フィルターで加工して」??
「肖像権使用同意書にサインしてませんけど」!?

…すみません、彼らの身支度が整うまでしばらくお待ちください!

 

ゲームの特徴

  • 現代日本の首都、東京。そこに暮らす人々の物語。

  • セリフの選択ではなく、提供する花束によって物語が分岐する。

  • 絵本風の温かみのあるイラストと、優しい色合いによるゲームへの没入体験。

  • 穏やかな雰囲気によく合うローファイ・ミュージック。

  • プレイヤーに考えさせ、感じさせる。そしてその心と体を癒すゲーム体験。

 

<クレジット>
メインイラスト・キャラクターデザイン・ロゴデザイン 染山ゆか

※画像は開発中のものです。