株式会社マーベラスが主催する、日本在住のインディークリエイターのための無償インキュベーションプログラム「indie Game incubator(iGi)」は、2026年9月17日〜21日に千葉県・幕張メッセにて開催される「東京ゲームショウ2026(以下、TGS2026)」の出展タイトルを発表した。
出展場所は「ホール9・09-C67」。第6期生による4作品に加え、産学官連携特別枠として採択された1作品、計5タイトルを試遊展示する。また、産学官連携コラボ企画として、東京科学大学のデジタル創作同好会「traP」によるゲームランチャー「traPCollection」を展示し、複数収録された学生作品を試遊可能だ。
なお、掲載内容は執筆時点の情報となる。会場マップやブース配置などの詳細については、TGS2026公式サイトやiGiの公式サイトで適宜確認してほしい。
Dystopia VS Distortion(ディストピア VS ディストーション)
かつて永遠の繁栄を望んで機械の体を選んだ人類だったが、管理システムの暴走により殺戮マシーンと化し、人口の9割が滅亡。残されたわずかな人々が脅威に怯えるディストピアで、1人の少女が廃墟の中からギターを拾い上げる。拾い上げたギターこそが世界に心を取り戻す唯一の希望であり、最悪な毎日に抗う武器。少女はその音色を携え、過酷な運命へと立ち向かう。
ギターの音色を変化させる機材「エフェクター」でデッキを組んで戦う、エフェクターボード構築バトル。オーバードライブやディレイ、コンプレッサーなど多彩なエフェクターを収集し、ボード上に並べていく。配置する順番や組み合わせによって攻撃の性質が変化するため、自分だけの最強ボードを作り上げ、その音色で絶望を打ち倒そう。
『Dystopia VS Distortion(ディストピア VS ディストーション)』は、PC(Steam)にて配信予定。

日本語有り
Replica Club √D-レプリカクラブ ルートD
ハリウッドの華やかな劇場街を舞台に、新人マネージャーの暮月涼乃はトップスター・ケインの専属となる。煌びやかな日常の裏で、彼女は夜ごと見覚えのない暗い街に立ち、ケインと同じ顔をした男・ディスフォリアから罪を問われていく。ふたつの世界の境界が軋み、信じていた現実が崩れていくなか、過去の己と隠された真実に向き合うコズミックホラーADV。
テキストを読むだけにとどまらず、TRPGにインスパイアされたマップ探索や心理交渉、カードバトルを物語に融合。プレイヤーの判断が主人公の立つ場所を変化させていく。全4章・3+1のマルチエンディングを採用し、一度目で見た景色が二度目でまったく別の意味を帯びる作りとなっている。最初のページから張り巡らされた伏線を手繰り寄せ、夜ごと繰り返す悪夢の真相へ迫ろう。
『Replica Club √D-レプリカクラブ ルートD』は、PC(Steam)にて配信予定。

日本語有り
ナカノ人格移植研究所
洋上を進む研究船「ナカノ人格移植研究所」で発生した研究員の失踪事件。忽然と姿を消した同僚の行方を追う鍵は、船内で行われていた「人格移植」の技術が握っている。プレイヤーは容疑者となる怪しい研究員たちへ次々に乗り移り、それぞれの身体を操作しながら証拠を集める。誰を疑い、誰を操作するかで結末が大きく変化していく周回型ミステリーADV。
ゲームは1周約15分のループを繰り返す構造を採用。周回の冒頭で憑依する対象を選び、乗っ取った身体で船内を探索しながらアイテムをクリックして疑問や証拠を入手していく。集めた手がかりを会議パートで提示し、他の登場人物との対話を通じて真相を導き出す。周回ごとに視点を変えて彼らの秘密を暴き、閉ざされた船内に隠された全ての謎を解き明かそう。
『ナカノ人格移植研究所』は、PC(Steam)にて2027年に配信予定。

日本語有り
Voyage Router
人類が広く宇宙へ進出した世界を舞台にした、次元の海を巡るルート探索型ローグライト・ストラテジー。遊牧船団に身を置く「海人(あま)」と呼ばれる人々は、次元の狭間「次元海峡」に現れる生物を狩り、資源を得て暮らしている。プレイヤーはアンドロイドのパートナー・ティコとともに次元潜航機ヘビーギアへ乗り込み、一人前の海人を目指して探索へ挑む。
探索のたびに地形がランダム生成される次元海峡では、ターンの経過とともに環境が変化し、敵も徐々に強力になっていく。完全オートで展開する戦闘に備え、地図を読み解きながら補給やワープといったスポットを活用し、状況に応じてルートを見直す判断が鍵を握る。得られた漁果を換金して自らの機体を強化し、数多の目標地点を巡って海峡の踏破を目指そう。
『Voyage Router』は、PC(Steam)にて2027年に配信予定。

日本語有り
Cross the C(産学官連携特別枠)
見知らぬ場所で目を覚ましたあなたが、謎の猫に導かれて「試練」と称されるパズルへ挑む、2Dパズルと3D一人称視点の謎解きが融合したアドベンチャー。操作するのは、壁や岩にぶつかるまで止まることのできない一隻の船。見下ろし型の盤面で海原を見渡し、行く手を阻む障害物を計算しながら、ゴールとなる島を目指して自身の船を前へと進めていく。
基本ルールは見下ろし型の3D氷床パズルを採用。一度動き出した船は壁や岩に当たるまで止まることができないため、緻密な進路の計算が攻略の鍵を握る。一部のステージでは、盤面に上から配置できるアイテム「ピース」を使ってステージそのものを作り替える仕組みも用意。試行錯誤を重ねて自由な発想で活路を開き、謎の猫から課された試練を解き明かそう。
『Cross the C』は、PC(Steam)にて配信予定。

日本語有り
traPCollection(産学官連携特別枠)
東京科学大学のデジタル創作同好会「traP」が手がけるゲームランチャー。TGS2026における産学官連携コラボ企画として展示され、同サークルに在籍する開発チームの成果が集約されている。所属する学生クリエイターたちの熱量と自由なアイデアが込められた、若い才能による多彩なゲーム開発の広がりを体感できる試みとなっている。
本ランチャーには、同サークル内のチームが制作した多彩なゲームタイトルを複数収録。学生たちがそれぞれ独自の工夫を凝らして作り上げた幅広い作品群を、ひとつのシステム上で手軽に切り替えて触れられる設計となっている。会場の展示ブースへ実際に足を運び、次代を担う学生クリエイターたちが生み出した個性豊かなゲームを心ゆくまで楽しもう。
SELECTED INDIE 80
TGS2026のインディーゲーム企画「SELECTED INDIE 80(SI80)」には、iGi卒業生による4タイトルが選出。第2期生による『A Tiny Wander』、第4期生による『Finding Polka』、第5期生による『Re:Connect』『黒くないカギで開かないドアはない』が試遊出展される。
なお、ブース配置はホール9の「SELECTED INDIE 80」ゾーンとなり、iGiブースとは別配置となる点に留意してほしい。
A Tiny Wander
本作のディレクターの画集「ヲかシな建物探訪記」から生まれた、世界観と物語そのものが謎解きになった探索アドベンチャー。遭難者が絶えない巨大樹の森は、いつしか「帰らずの森」と人々から恐れられ、外界と完全に切り離されていた。力持ちで健気な子ブタの配達人「ぶぅ」は、危険な配達をうっかり引き受けてしまい、閉ざされた森の深奥を目指して足を踏み入れる。
パズルをパズルと感じさせない、自由度の高いノンリニアな物語体験が大きな特徴。森の縁でキャンプを構え、泣き虫な獣人やキノコの釣り人といった住人のお悩みを解決し、焚き火を囲んでコーヒーをごちそうしながら手がかりを集めていく。ランタン片手に周囲を観察して資材で橋をかけ、住人たちの話に耳を傾けて巨大樹の森に隠された秘密を少しずつ読み解こう。

日本語有り 体験版有り
Finding Polka
ボールペンで描かれた素朴な世界を舞台にした、かつての愛犬を探すインタラクティブ・アドベンチャー。主人公のフレンディは愛犬ジャズと穏やかな日々を過ごしていたが、幼い頃に飼っていた犬「ポルカ」にそっくりな姿を街で見かける。気づけばその姿を追って駆け出していた一人と一匹は、表情や仕草で気持ちを伝え合う言葉のない旅路へと足を踏み入れる。
道中で出会う個性豊かな住人たちとハイタッチを交わして友達になれば、困ったときに手助けや応援をしてくれる心強い味方として支えてくれる。各地にはパターゴルフやモグラ叩き、ボートレースやスイカ割りなど多彩なミニゲームが用意され、自由に寄り道を楽しめる作りも魅力。ユーモアと遊び心に溢れたフィールドを巡り、マップのどこかにいるポルカを探し出そう。
『Finding Polka』は、PC(Steam)にて配信中。

日本語有り 体験版有り
Re:Connect
もし感情をプログラムできたら、それをココロと言えるだろうか――。本作は、そんなAIたちが息づく電脳世界を舞台にしたプログラミングパズルアドベンチャー。プレイヤーは生まれたばかりのデバッグAIとなり、おしゃべりなナビAIとともにさまざまな電子機器へ侵入する。各地で発生した「ココロのバグ」を修復し、AIたちの運命を左右する旅が幕を開ける。
電子回路をモチーフにしたパズルでは、コードをつなげて電気を送ったり風や爆弾を生み出したりと、直感的な操作で世界のルールを変えていく。探索の先ではココロが暴走したAIたちがボスとして立ちはだかり、身近な機械を模した攻撃を仕掛けてくる。敵の攻撃をかいくぐりながらパズルの仕組みを駆使して立ち向かい、相反する感情に苦しむAIたちのココロをつなぎ直そう。
『Re:Connect』は、PC(Steam)にて2026年に配信予定。

日本語有り
黒くないカギで開かないドアはない
「文章」だけで作られた不思議な世界を舞台にした新感覚パズルアクション。主人公はこの奇妙な世界へ召喚された「貴方」。女神から「ない」という否定の言葉を操る能力を授けられた貴方は、悪魔に攫われた姫を救い出すため未知なる旅へ出発する。しかしその旅路のなかで、女神たちがひた隠しにしていた奇妙な世界の秘密が徐々に明らかになっていく――。
各ステージは「ルール文」で構成され、プレイヤーは文中に「ない」を足したり引いたりして世界の仕組みを変え、ゴールを目指す。Unityroomで25万人を驚愕させた話題作が、新たなギミックやブラッシュアップされたグラフィックを追加してSteamに登場。言葉が持つ「否定」の力を操って世界のルールを書き換え、隠された世界の秘密を解き明かそう。
『黒くないカギで開かないドアはない』は、PC(Steam)にて配信予定。

日本語有り
| 基本情報 | indie Game incubator(iGi) |
|---|---|
| 公式サイト | igi.dev |
| X | @iGiJapan |
ライター:朝比奈 編集:LayerQ