日本語対応にも期待高まる! ランダムに繰り返される世界を冒険するクラシックな8bitスタイルのRPG『Splintered』プレイレポート

朝比奈 / Asahina

2025/04/05

本稿は事前にレビューキーをご提供いただき、執筆しています。

Splintered』は、FC版の初代『ドラゴンクエスト』風のゲームデザインをベースとしたクラシックスタイルに、世界がランダムに繰り返される要素を組み込んだRPGだ。ゲーム開発スタジオ"dotMake Studios"こと、個人ゲーム開発者のRichard Murtland氏が手掛ける。

魔王の手によって未曾有の危機に陥った世界。王は敗れ、王国に伝わるアーティファクトもまた奪われてしまう。王国を守護する騎士としてアーティファクトの奪還を目指したあなたは、冒険の果てについに勝利するがそれは始まりに過ぎないのだった。

時は巻き戻り、世界の姿は無秩序に変貌してしまう。繰り返される時間の謎を解き明かし、再び世界に平和を取り戻すのだ。

Steam:Splintered
ユニークなRPG!倒されるたびに世界をランダム化する魔王を打ち破れ! クラシックなRPG体験から始まり、次第に変化する世界に足を踏み入れよう。 フィールド、アイテム、敵が毎回シャッフルされ、新たな挑戦が待っている! この世界を乗り越え、物語の謎を解き明かし、最後の決戦へ挑め!

繰り返されるランダムな世界の謎を解き明かそう

先述のとおり、本作はFC版の初代『ドラゴンクエスト』の影響を受けたゲームデザインをベースとしている。主人公の一人旅、武器や魔法を駆使するモンスターとの1対1でのターン制コマンドバトル、ドットで描かれる見下ろし型の2Dフィールドマップやダンジョンなど、当時を彷彿とさせるシンプルな構成だ。

そして、そこに本作ならではの要素として、ストーリーライン上に存在する特異点となるクエストを攻略する度に、それをトリガーとして"ランダムに世界が組み替えられる仕組み"(ランダマイザー)が導入されている。それは表面的なマップ構造の変化のみならず、モンスターの特性や能力までもが変化するため、毎回新鮮な気持ちで冒険へと挑めるコンセプトとなっている。

主軸となるゲームシステムを大まかに説明すると、まずChapter Iでまるで"普通のRPG"のように冒険が繰り広げられ、続くChapter IIからいよいよランダマイザー要素がアンロックされ、それ以降世界はランダムに繰り返されることとなる。

最初こそ初代『ドラゴンクエスト』並(※)のスピード感と段取りで物語が進行していき、本格化するChapter IIからはよりスピーディな展開が表れてくる。これは幾度も冒険に挑むことになるゲームシステムの特性故のことだろう。

※余談だが、初代『ドラゴンクエスト』の全体的な進行は、大ボリュームで長時間を要する現代水準からしてみれば短めで、比較的シンプルにクリアまで到達することができるものとなっていた。

本作はスタンダードな経験値によるレベルアップ制となっているが、特定の傾向を持った装備品を組み合わせることで「パラディン」「シーフ」「メイジ」といったクラスによるビルドを組むことができる。

武器・防具・アクセサリーを装備した状態で戦闘回数を重ねることで、装備品自体のアビリティが解放されるので、これがビルドを組む上での指標の1つとなるわけだ。

また、特定のモンスターのグループを倒すことで「経験値10%アップ」などの、装備品に依存せず発動できる「パッシブタレント」を習得可能なので、こちらは着実にキャラクターを強化できる価値あるものとなっている。

早期アクセスでのローンチとなり、現時点で実装されているコンテンツはChapter IIまででフルバージョンではないものの、580円(正式リリース時に改定予定)という価格からすれば十分に楽しめるという印象。

早期アクセス期間はおおよそ3〜6ヶ月間が予定されており、正式リリースに向けては「Chapter III~V」「新たなクラス」「隠された最終エンディング」「ゲームやランダマイザー要素を一変させる新たなゲームモード」の実装が挙げられている。

本作は特にユーザーコミュニティからのフィードバックを重視しているそうなので、本作に注目されている方は早い段階からゲームをプレイして、意見があれば寄せてみてはいかがだろうか。筆者としても可能性を感じさせる内容なだけに、期待してやまないところだ。

日本からの熱い期待に日本語サポート予定

本作はローンチ時点で英語表示のみの対応となっているが、日本から寄せられる関心の高さに応える形で、今後は最優先で日本語サポートに取り組む予定であることが告知されている

この状況は予想外のものだったそうで、今回Richard氏からは「I had no idea that Japan would be so interested in Splintered. The recent support has been overwhelming and I'm truly grateful!(日本がこれほど関心を示してくれるとは思ってもみませんでした。このところのご支援には驚くばかりで、とても感謝しています!)」とのコメントがあったこともご紹介しておこう。

Steamのウィッシュリスト登録などが期待を届けるための手段として挙げられるが、そうした声が確かに届いているということが実感できるものだ。個人開発であるため今すぐにというわけにはいかないとのことだが、今後の展開にも引き続き注目していきたい。

Splintered』は、PC(Steam)にて2025年3月22日から早期アクセスで配信中だ。


基本情報 Splintered
開発 dotMake Studios
販売 dotMake Studios
配信日 2025年3月22日 / 日本語サポート予定
定価 580円(Steam

この記事で紹介されているゲーム

Splintered

インディー

早期アクセス

RPG

¥580
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発売日2025年3月22日
ジャンル
早期アクセス
RPG
インディー

カテゴリ
シングルプレイヤー
Steam実績
フルコントローラサポート
Steamクラウド
ファミリーシェアリング
ストアページリンク

Splintered

王道物語として幕を開けるRPGは、異色のRPGへ。敵の黒幕は敗北するたびに世界を"Splintering"(分断)する。地形は変わり、道具のありか、敵の配置と能力はランダムに再編成される。新たな試練を乗り越え、変わり続ける世界を制覇せよ。真実を解き明かし、最終決戦に挑め!

てきが はいぼく するたびに せかいが ランダムに さいへんせいされる ユニークな RPG

物語は、王道RPGらしく幕を開ける。魔物の襲撃により国王は命を落とし、王国の聖なる秘宝も奪われた。伝説の騎士の子であるあなたは、王の仇を討ち、秘宝を取り戻すため旅立つ。だが、それはほんの始まりに過ぎなかった――

あなたが使命を果たすと、敵は世界を"Splintering"(分断)し、時を巻き戻すことで世界を混沌へと陥れる。ふたたび旅立ったあなたを待ち受けるのは、ランダムに再構成された世界の謎と試練だ。道具や装備品のみならず、町の配置さえ変わり、敵は予測不能な能力を備えて登場する。世界を探索し、真実を見つけ出そう。新たな試練や職業、ゲームモードをアンロックし、最終決戦にたどり着け。

ゲームの とくちょう:

  • 伝統的なターン制バトルを採用。"こうげき"、"じゅもん"、"どうぐ"のコマンドを使いこなして敵を倒せ。

  • 装備品のレベルを上げると、プレイスタイルを特徴づける強力な"わざ"がアンロックされる。

  • 3種類の職業(パラディン、とうぞく、まほうつかい)用の"そうび"や"わざ"を組み合わせ、キャラクターを強化しよう!

    ※職業は今後追加される予定です。

  • 数十種類の敵が、ランダム化によって"とくせい"や"わざ"をシャッフルされて予測不能な強敵として登場する。

  • 敵を倒すと、特別な"さいのう"(パッシブスキル)が開花する。強さのさらなる高みを目指そう。

  • ランダム化された世界に適応しよう。戦術を柔軟に切り替え、"とくせい"と"わざ"の組み合わせによって強化された敵を打ち破れ。

  • 目標を達成すると、特殊モードをアンロックできる。ローグライクモード、予知モード、本能モードなどをアンロックし、ゲーム性を大きく変えてチャレンジしてみよう!

  • レベルを上げるにつれて、9種類の基本呪文を習得できる。呪文の効果は装備によって強化可能。

  • 8ビットスタイルのレトロなグラフィックとサウンドで、なつかしのゲーム体験がよみがえる。

    ※ファミリーコンピュータ時代の作風を"ほぼ"忠実に再現しています。

  • お気に入りのゲームモードやランダム設定を自由にカスタマイズして、自分だけの無限大の楽しみ方を見つけよう。

  • 裏切りから始まる王道物語は、やがて謎と秘密に満ちていく。世界の真実を解き明かそう。

  • ゲーム内ヘルプ機能を搭載。父親との遠隔念話でヒントがもらえる。

    ※任意の機能です。探索とほかのNPCとの会話をとおして進行に必要な情報は得られます。

  • 世界は無限にランダム生成される。