患者を診断して、薬を撃ち込め! 無免許医師となって借金返済を目指すブラックコメディADV『Dr. Oops!』ブースレポート【TGS2026】

アドベンチャーイベント

2026年9月17日〜20日に、千葉県・幕張メッセにて開催された「東京ゲームショウ2026(以下、TGS2026)」の出展タイトルから、筆者が注目する魅力的なタイトルをピックアップして紹介しよう。なお、基本的には今後リリース予定の開発中のタイトルや、ローンチから間もないタイトル、早期アクセス中のタイトルを対象としている。

本稿では、出展タイトルの中から、筆者が注目した『Dr. Oops!』の試遊レポートと開発者インタビューをお届けしよう。

TOKYO GAME SHOW 2026|東京ゲームショウ2026
幕張メッセにて9/17(木)-21(月・祝)にて開催!30周年を迎えるTGSの今年のテーマは「史上最長、遊びづくしの5日間」。遊びの量も、熱量もスケールアップして、ゲームを遊びつくすSHOWがはじまります。

患者を観察して、正しい病名を突き止めろ!

『Dr. Oops!』は、プレイヤーが怪しげな病院の無免許医師となり、次々と訪れる奇妙な患者たちの症状を観察・診断し、治療で稼いだお金で借金返済を目指すブラックコメディ医療推理アドベンチャーゲームだ。開発はBlack Tower Studiosが手掛ける。

Dr. Oops!
ヤバい患者を治療して借金を返すブラックコメディ推理アドベンチャー! 治療のカギは、観察力、推理力、そしてあなた自身のちょっとした知識。借金を返し、時には踏み倒して自由を目指そう!

本作には、300人以上のクセの強い患者が登場。患者の症状や見た目、問診票などを手掛かりに病名を推理し、治療薬を銃に装填して撃ち込むという一風変わった診察をおこなう。日中の治療で稼いだお金は、夜の借金返済に充てる。返済額が足りなければ、取り立て人から痛い目に遭わされることもあるのだ。

症状だけでは診断できない! 見た目や会話にも隠された手掛かり

試遊では、複数の候補から正しい病名を推理する流れを体験した。問診票の項目について質問できるが、症状を聞くだけでは答えにたどり着けない。

たとえば、下の画像のように目がバキバキの患者は眠れないと訴え、睡眠薬を欲しがっている。候補となる病名として、時差ボケ・カフェイン中毒・うつ病・睡眠時無呼吸症候群が挙げられているが、不眠という情報だけでは、どれも当てはまりそうだ。患者の様子をよく観察してみると、シャツの胸元に茶色い染みがついている! これがコーヒーの染みだとしたら、病名はカフェイン中毒かもしれない。そこで、カフェイン中毒を選ぶと、ビンゴ! やはり、あれはコーヒーの染みだった。医療の知識ではなく、観察力も試されるところが面白い。

▲画面向かって左側の胸元にコーヒーのような染みがある

さらに、特筆すべきは患者たちのやり取りだ。患者たちとの会話にはダークなギャグが満載で、アメリカのシットコムを見ているように思わずにやけてしまった。なかでも、ヤブ医者であるプレイヤーにあれこれ教えてくれる看護師ミス・オレンジが、いい味を出している。

▲さまざまな患者が次々とやってくる!
▲筆者のお気に入りミス・オレンジ

ミニゲームと全役フルボイスが生み出す、飽きさせない展開

診察の合間には、ギャングのパンチを避けるミニゲームや、2人の患者の脳みそを入れ替えるクレーンゲーム、心臓マッサージのリズムゲームなども挟まれる。こうした遊びがテンポよく差し込まれ、次は何があるんだろうと、ついつい先に進みたくなった。

▲パンチは右から来るか、左から来るか!
▲リズミカルに心臓マッサージをしよう!

キャラクターたちのボイスも本作の魅力のひとつだ。登場する全キャラクターの声を、ディレクターの根岸氏が自ら担当している。女性看護師のミス・オレンジもその1人。根岸氏が高い声色で演じる彼女は、まるでコントの登場人物のようにコミカルだ。独特の声色とお芝居が、本作のダークな笑いをより際立たせていると感じた。

全キャラをディレクター自ら熱演! 5824のセリフに込めたコメディへのこだわり

試遊後、Black Tower Studiosのディレクターである根岸氏にお話を伺った。本作は、スタジオ内の約5名で開発しているという。制作のきっかけは、根岸氏自身が体調を崩したときのこと。インターネットで症状を調べ、病名を絞り込むうちに、「これはゲームになるかもしれない」とひらめいたのだそうだ。もともとダークなギャグが好きだったことから、現在のようなブラックコメディになったという。

続いて、キャラクターボイスについても伺った。当初は、『どうぶつの森』シリーズのような、文字に合わせて音が鳴るブリップ音を使っていたが、試しにボイスを付けてみたところ、非常に好評だったため採用に至ったとのこと。その後、問診票の項目について患者に詳しく質問できたほうが面白いという話になり、会話の仕組みを追加した結果、収録するボイスの量は当初の3〜4倍に膨れ上がったそうだ。

声優への依頼も検討したが、本作ではセリフの加筆修正が頻繁に発生する。そのため、コストや収録スケジュール、修正への対応のしやすさを考え、根岸氏が全役を担当することにしたという。自ら声を当てることで、キャラクターの見た目と声のギャップや独特な芝居を生かし、目指す笑いを演出に反映できると考えたそうだ。

総セリフ数は5824で、リテイクを含む音声ファイル数は、実に8023にのぼる。根岸氏は約10か月にわたり、開発の合間にほぼ毎日2〜3時間、会社の会議室で収録を続けてきたという。

▲ウレタン製の簡易録音ブースと配信向けマイクを使用
▲患者を招き入れる際の呼び鈴も、実際に鳴らして収録
▲コーラゼロで喉をリセットしながら収録

『Dr. Oops!』は2027年に発売予定で、現在Steamで無料体験版が配信されている。製品版の想定プレイ時間は、通常のクリアまでが2時間半~3時間ほどで、隠しルートなどを含めすべて遊ぶ場合は4時間~5時間ほどになる見込みだそうだ。

観察力と推理力を駆使した奇妙な診察、クセの強い患者たちとのやりとりに興味がある方は、ぜひ体験版を遊んでみてほしい。製品版のウィッシュリストへの登録もお忘れなく!


基本情報 Dr. Oops!
開発 Black Tower Studios
販売 Black Tower Studios
配信日 2027年
言語 日本語有り
価格 未定(Steam)

ライター:ばんじーよこすか 編集:LayerQ

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